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成果を生み出し続ける「強い組織」のつくり方

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カテゴリ:
  • コミュニケーション
  • 人材育成
  • 組織マネジメント

昨今、企業の成長・発展には「強い組織」づくりが求められています。組織強化というと、企業理念やパーパスの策定・浸透や、組織の一体感醸成・連携強化のための社内コミュニケーション活性化に取組む企業も少なくない。しかし、なかなか結果につながらないという声も聞かれます。また、一歩踏み込んだ組織変革に着手しようにも、何から始めればいいかわからないという企業も多いのではないでしょうか。
本稿では、企業が目指すべき「強い組織」とは何か、そしてその「強い組織づくり」の進め方のポイントを、ひも解いていきます。

 

「強い組織」とはどういう組織か?

「強い組織」をつくるといっても、具体的にどのような組織が「強い組織」なのでしょうか。
これには様々な解が考えられますが、激しい環境変化のなかでもイノベーションを創出し継続的に成果を出し続けるためには、自ら成長し続けることのできる自律的な組織であることは必須と言えるでしょう。そのためには、組織自体が常に学習し続けることが必要です。また組織レジリエンス、すなわち柔軟な対応力を高めることも大切な要素です。逆境やこれまでに経験したことのない状況が目の前にやってきた時、「やったことがないから」と頑なになるのではなく、「やってみよう」と柔軟に向かっていくことのできるしなやかさ。そのしなやかさをもって、失敗しながらも経験することで学習し、組織が強化されていくのです。

組織の活性化に欠かすことのできないコミュニケーションにおいても、大事なのは単に円滑なだけのコミュニケーションではない。建設的な意見や批判を言い合うことは、さらに組織を強くする。それは決して常に居心地の良い組織ではないかも知れないですが、相互信頼に基づき互いに意見や批判をぶつけることで良い結果が生まれると、その議論の中で自分の意見を主張したことが貢献感となります。そして、「自分は役に立った」という個人の幸せとなり、モチベーションとなる。このように、「自分らしく自発的に行動することで自分が貢献できている、成長できている」と感じる個人が増えていくことが、組織の柔軟性を高め、組織そのものを成長させ、その組織を強くすることにつながると考えられます。

 

「強い組織」実現には、成功循環モデルで組織的な学習状態を作る

これらの「強い組織」像は、いわば組織として目指すべき理想の姿とも言えます。では、これを実現するにはどうすればよいのでしょうか。

よくある例として、組織力強化のためにまずエンゲージメント調査を実施し、そのスコアを上げることを目標にまずは社内の風通しを良くしようと、例えば上司と部下の1on1ミーティングを行います。しかし、最初のうちは真面目に実施されていても、実際にはこんなことをしても何も変わらないと双方が内心思っており、次第に実施されなくなってしまうことが多い。これは、単に上司と部下が会話をすることだけでは、エンゲージメント強化にはつながらないということであり、本質的な解決策になっていないのです。

では、何が最も部下のモチベーションアップにつながるのかというと、それは日々の自分の業務にしっかりと取組み、アウトプットを出し、それが誰かに認められることではないでしょうか。認められれば、「次もまたがんばろう」と思うことができる。つまり、自分の業務の中でしっかりと結果を出し、それが認められるということの循環が、組織へのエンゲージメントを高める一番の近道なのです。

この循環と非常に相性が良いのが、「組織の成功循環モデル」だ。マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱したこの成功循環モデルは、「関係の質」すなわち組織の中のコミュニケーションや関わり方が良くなると、「思考の質」が前向きで幅広い視野を持ったものとなり、それが「行動の質」を変え、「結果の質」を高め、そして「関係の質」がますます向上する、というもの。これにより組織のエンゲージメントを高めることができれば、組織が継続的に成長し結果を出し続けることができるという成功サイクルです。

この成功循環モデルにあてはめて考えると、コミュニケーション強化は「関係の質」、企業理念の浸透は「思考の質」に関わる部分であす。すなわちコミュニケーション強化だけ、または企業理念の浸透だけを一生懸命やったとしても、このサイクルをきちんと回さない限り、本当の意味で従業員のモチベーションや幸福感は生まれてこない。エンゲージメント調査のスコアを上げるためには、「関係の質」を良くすれば結果が出ると漠然と考える人は多いが、実際にはその間に大事なステップがあり、成功循環モデルはそれを明確化してくれるのです。

さらに、この成功循環モデルを使って、自分たちの組織の「現状把握」とそれぞれの質の「因果関係の検証」を行うことも非常に重要です。継続してサイクルを回していく中で、因果関係を見直していくことにより、この成功循環モデルがブラッシュアップされていく。また、自分たちが今どこまでできているのかを共有することは、さらにモチベーションにもつながる。このようにして組織的な学習状態を作ることが、組織を強くしていくのでです。

 

 

導入するだけでは始まらない!
成功循環モデルの運用における見落としがちな罠

しかし実は、成功循環モデルを導入しただけではうまくいかない例も多い。それは、このサイクルの回し方について重要なポイントを見落としているからです。それは、サイクル全体の関係性と仮説をしっかり考えないこと。
成功循環モデルは、「循環させること」が非常に重要です。そのため、はじめから「関係・思考・行動・結果」がどのような関係性で向上していけるのか、という因果関係をきちんと捉え、自分たちなりの仮説を立てた上でサイクルを回し、今自分たちがどの状態にあるのかを把握しながら振り返ってその仮説を見直していくことで正しく運用することができる。つまり、場当たり的に進めるのではなく、スタートの段階できちんと仮説検証できる状態を作っておくことが大きなポイントなのです。

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